初めての大規模リフォームの際、私は「職人さんたちに最高のおもてなしをしなければ」と意気込みすぎて、空回りしてしまったことがあります。今振り返れば笑い話ですが、当時は差し入れの正解が分からず、かえって現場の皆さんに気を使わせてしまったと反省しています。その時、私が失敗したのは「手作りのおにぎりと、お皿に盛ったカットフルーツ」を差し入れてしまったことです。親愛の情を込めたつもりでしたが、現場は埃が舞いやすく、また職人さんは手が油や木屑で汚れています。結局、彼らは私の前で申し訳なさそうにしながらも、食べるのを躊躇している様子でした。後で知ったことですが、現場では衛生面や手軽さが何よりも優先されます。その後、リフォーム後半戦では方針を転換し、スーパーで買ってきた個包装のお煎餅や、箱入りのアイスクリーム、そして保冷バッグに詰めた数種類のペットボトル飲料に変えました。すると、驚くほど職人さんたちの表情が和らぎ、休憩時間に「これ、美味しいですね」と自然な会話が生まれるようになったのです。特にアイスクリームは、暑い日の屋根裏作業の後だったこともあり、飛ぶようになくなりました。この経験から学んだのは、差し入れは「施主の自己満足」であってはいけないということです。相手が今どのような環境で作業をし、何を求めているかを想像することが大切です。例えば、解体作業のような激しい動きの時はスポーツドリンクが喜ばれますし、細かい木工造作の時は集中力が切れないよう糖分補給できるものが適しています。また、ゴミの処理にも配慮が必要です。空き缶やペットボトル、お菓子のゴミをそのまま現場に残させてしまうのは、かえって手間を増やすことになります。私は差し入れの横に小さなゴミ袋を添え、最後に自分で回収するようにしました。差し入れは、決して豪華である必要はありません。相手を観察し、負担にならない範囲でそっと寄り添う。そんな控えめな心遣いこそが、リフォームという共同作業を円滑に進めるための潤滑油になるのだと痛感しました。これからリフォームを控えている方には、あまり肩肘張らずに、まずはコンビニの飲み物一本から始めてみることをお勧めします。
私がリフォームの差し入れで失敗した経験から学んだこと