私は分譲マンションに住んで十数年になります。購入当初は気にならなかったのですが、年齢を重ねるにつれて、冬場のフローリングの底冷えが辛く感じるようになりました。特に、北側に面したリビングは日当たりも悪く、エアコンだけではなかなか快適な温度になりません。そこで一念発起し、床暖房へのリフォームを検討することにしました。しかし、マンションでのリフォームは戸建てと違い、いくつかのハードルがあることを知りました。まず最初に確認しなければならなかったのが、マンションの管理規約です。規約によっては、床のリフォーム自体に制限があったり、下の階への騒音対策として床材の遮音等級が定められていたりします。幸い、私の住むマンションでは、規約の範囲内であればリフォームが可能でした。次に悩んだのが、電気式と温水式のどちらを選ぶかという点です。温水式はランニングコストが魅力的でしたが、熱源機を設置するスペースの確保や、共用部である配管への影響を考えると、大規模な工事になりそうで不安がありました。管理組合への申請手続きも複雑になりそうだと感じました。そこで、リフォーム会社の方と相談し、比較的工事が簡単で、各部屋ごとにオンオフの管理がしやすい電気式の床暖房を選択することにしました。工法は、既存の床の上に設置する重ね張り工法です。工事期間中は近隣の方へのご迷惑を最小限にするため、事前に挨拶回りをし、工事の時間帯にも配慮していただきました。そして数日の工事を経て、我が家のリビングは念願の床暖房付きに生まれ変わりました。初めてスイッチを入れた時の感動は今でも忘れられません。足の裏からじんわりと伝わる、これまで経験したことのない穏やかな暖かさ。エアコンのように風が出ないので、乾燥して喉が痛くなることもなく、ホコリが舞う心配もありません。床全体が均一に暖かいので、部屋のどこにいても快適に過ごせます。冬の朝、寒さを我慢しながら着替えることもなくなりました。マンションという制約の中で実現した床暖房生活は、私の冬の日常を根本から変えてくれました。もし同じようにマンションでの寒さにお悩みの方がいらっしゃれば、規約の確認など、いくつかのステップは必要ですが、諦めずに検討する価値は十分にあると、自信をもってお伝えしたいです。